こんにちは。ファンタジー大好き七海です。
ファンタジーっていうと、剣や魔法で悪いやつと戦って、ヨーロッパみたいな街を歩いて……みたいな絵を想像する人が多いと思います。
なぜ、日本でこれほど強く「ファンタジー=ヨーロッパ」のイメージが出来上がっているのか……。改めて考えるとふしぎですよね。
おそらく、「指輪物語」やコンピューターゲーム(あえて何とは言わないが)の影響が強いのでしょう。
でも、ファンタジーの舞台は、何もヨーロッパやヨーロッパ風異世界だけではありません。
今回は、いろんな舞台ジャンル(○○風)にはどんなものがあるのか考えてみます。
私の独断と偏見で選んだ商業作品(漫画、ライトノベルなど)も合わせて載せておきます。読書遍歴の都合上、漫画に偏りそうですが、大目に見てあげてください。
ファンタジー作品のアイデアが尽きた。そんなあなたにお届けします。
ごゆるりとお付き合いください。
和風(日本)
さて、このブログを書いている人は日本在住の日本人です。読者もほとんど日本の方でしょう(多分)。自分の国を取りあげないわけにはいきませんよね。
というわけで、トップバッターは和風ファンタジーです。和風というか、そのまま実際の日本を舞台にしたものも結構あります。
日本にもいろいろファンタスティックな物・人・事がありますね。
- 忍者
- 神様
- 陰陽師
- 妖怪(他国由来のものも混じってはいる)
- 幽霊
今思いついた項目だけでも五つありました。もっとあるかも。
和風ものは、日本人にとって一番書きやすいジャンルです。なぜなら、身近に資料となるものがたくさんあるからです。書籍はもとより、刀やお札や勾玉は、その気になれば現物だって拝めます。
――ただし、設定が雑だとツッコミを食らうかもしれません。読む・見る人にとっても身近ですからね。私はそれが怖いのか、和風のお話やイラストはあまり創りません。
さてさて、参考になりそうな商業作品です。ちゃんと読んだことがあるものだけですよ。
「結界」を使って危険な妖を捕らえて滅し、町を守る少年少女(と若者と時々お爺さん)の物語。
最初に挙がるのがこれっていうのがね。年代だなあって感じがしますね。「結!」「滅!」って言いたくなります。
個人的にはアニメの方で次の番組(名探偵コナン)の前に時々やってたショートアニメが好きでした。
文字通り「ぬらりひょん」の孫で妖怪と人間のクオーターである少年が、どっちに寄るか葛藤したり戦ったり青春したりするお話。
ぬら孫も、案外前の漫画なんですね。一時期ブームになってました。どこかで聞いたことのある妖怪がいっぱい出てきます。
和風ファンタジーにカテゴライズするか結構悩みましたが、忍者なので採用。っていうか、ここ以外にないよね。
ナルトの世界は独特です。忍者の世界なんだけど、洋服あるし、電気通ってるし、大人のご本があるし……。
でも、全然違和感がないんです。
書く方にとっては、勉強になると思います。
普通の高校生が、昔の日本に似た異世界にいる同じ名前の少年と入れ替わりでトリップして苦労するお話です(雑)。
主人公にのっけから苦難が降りかかりまくります。ハラハラするけど、リアリティがあって私は好きでした。作品全体の空気感も良し。和風好きならきっと気に入ります。
映像作品は載せようかどうしようか悩んだけど、一応。和風とくくるにも何か違うような、独特の世界ですよね。
千尋はかなり芯の強い子だと思います。
中華風(中国)
お次は大陸に参りましょう。中国もしくは中国っぽい国を舞台にしたファンタジー。
固有名詞が難しいというネックはありますが、中華風ファンタジーも人気ありますよね。あの独特の雰囲気は惹きつけられます。
建物や衣装が華やかですから、描きがいもあります。
また、中国は本当の歴史からしてドラマチックです。ゆえに創作意欲をかき立てられる、というのはありますね。『三国志』好きな方もいるでしょうし、あれを元にしたエンタメ作品も数多いです。
商業作品の紹介は、まだ少ないです。おすすめあったら教えてください。
上で紹介した、アラタカンガタリの作者さんの漫画です。こちらの方が古いです。
中学生の女の子が、古代中国風な本の世界に入って頑張ります。少女漫画です。少女漫画が得意ではない私も、これは楽しく読んでいました。
東アジア
日本、中国以外の東アジアをモチーフにしたもの。これに該当する商業作品は『守り人』シリーズしか知らないんです……。情報提供待ってます。
精霊や妖しげな存在がたくさん出てくる、あの雰囲気がまさに幻想物語という感じがします。東アジア風、穴場です。
というわけで、商業作品紹介。ドン。
女用心棒バルサが、殺されかかった皇子を助けたことで精霊を巡る陰謀に巻き込まれるお話(『精霊の守り人』)から始まります。多くは語れませんが、壮大な物語です。
大人の女性が主人公という、ファンタジーには珍しいところがあります。あと、ご飯の描写がとても美味しそう。
中東風(アラブ・ペルシア・トルコなど)
中東っていうと、ものすごい範囲が広くなります……。ざっくり言うと、『アラビアンナイト』あたりの世界です。
なんというか、エキゾチック。
中華風とはまた違う雰囲気の良さがあるので、好きな人は結構います。ただ作品数はかなり少ない印象。少女漫画や女性漫画だと、まあまあありそうです(ネット広告などを見た体感。信ぴょう性は低いです)
ただし、資料が少ないです。作品を創るには労力がいります。現代では紛争などで大変な地域でもあるので、現地取材もなかなかできません。
書くのも描くのも大変ですが、いい感じに書けると楽しいです。料理とか、衣装とか、アラビア語やペルシア語の響きとか。本当に楽しいです。
商業作品紹介です。
ふしぎな男の子アラジンと迷宮攻略を夢見る少年アリババが、世界を巡って成長していくお話。主人公の名前からわかるように、モチーフはアラビアンナイトです。ジン、盗賊、魔法の絨毯など見覚えのあるものもたくさん登場します。
中世ペルシア(イスラーム以前)をモデルにした、架空の国の歴史ファンタジー。登場する国のすべて、過去に実在したところがモデルなので、かなりリアリティがあります。
私の父が大学生のころから好んで読んでいた一方、続きが出ないと怒っていたこの小説。しかしついに完結しました。
活字が苦手なら漫画版。ここでは、荒川弘版をおすすめします。
第一話は完全オリジナル。その先の展開も、オリジナル部分にからむところは原作と違います。
ヨーロッパ風(西欧、東欧)
いわずと知れたファンタジーの王道。書き手も読み手も多いので、ネットでちょっと検索かけただけで、いろいろ出てきます。
今から書こうと思ってる人には、逆に難易度が高いです。競争率がヤバいからです。どうしても西洋風を書きたければ、地域か時代をしぼってみると幸せになれます。
モチーフにする地域を決めて、その特色をガッと出せば違う雰囲気になります。モデルにする時代を近代にしてみると、これまた感じが変わって楽しいです。逆にぐっとさかのぼって古代でもおもしろそうですね。
幸い。写真集や歴史・文化を学べるものはたくさんあるので、いろいろ試してみるとおもしろいです。
商業作品紹介です。
「西洋風ファンタジー×少年漫画」の王道を突っ切ったような漫画。ですが、登場する魔法やキャラクターが個性的なので、ありきたりな感じはしません。
この作品は、一ファンとしてオススメします。おもしろいです!!
ちなみに、物語の舞台アメストリスは、産業革命期のイギリスをアレンジした架空の国だそうです。
誰もが名前は知っている名作ですね。
私は映画派です。
原作は賢者の石だけ読みました。もちろんおもしろい。しかし、なぜか文体が苦手でした。今読んだらまた違うかもしれない。
英語ができる人は英語版を読んでみてください。口語表現が多くて難しいけど、一番おもしろいらしいです。
TRPGがもとになった海外小説。展開はかなりシリアスです。暗すぎてくじけそうになるときもあるけれど、ついつい読んでしまう。そんな一作。
北欧風
ヨーロッパのなかでも北欧だけ別にしてみました。北欧はまた、南の方とは違った雰囲気があるかな……と思ったので。
北欧神話を題材にしたゲームが結構ありますね。漫画『進撃の巨人』の中でも、モチーフや人名に使われている、らしいです(言われるまで気づかなかった人)。
番外編。民話集です。表題作のほか、ドラウグが関わったり関わらなかったりする北欧の民話が収録されています。
少しとっつきにくいですが、勉強になります。
複数の地域を巡る
文化の違う国々を巡る冒険物もありますよね。舞台が変わるごとに雰囲気も変わって楽しいです。
たまに、何がどうでどこなのか、わからなくなることもありますが。
商業作品で思いつくのは、以下の二作。
初期のモチーフはアラビアンナイトですが、最終的にはいろんな国を巡ります。終盤には日本っぽい国も出てきますよ。
超有名な漫画ですね。ここではあえて説明しないことにします……。
○○風という枠組みに当てはまらない、独特な設定盛りだくさんでもあります。悪魔の実は食べたくないですね。泳げなくなってしまいますから。
まとめ-ファンタジー作品の情報募集中
今回はファンタジーの舞台ジャンルについてあれこれ考えながら書いてみました。かなり長くなってしまいました。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
ファンタジーを書きたいんだけど、ネタが尽きてきた……となったときは、舞台を変えてみると新しい気持ちで書けます。
ファンタジー読むの飽きてきた、となったときは、今まで読んだのとは違う雰囲気のものに手を出してみると楽しいでしょう。
「どんなの書きたい/読みたいかな?」と思ったとき、参考にしていただければ幸いです。
また、商業作品で「こんなのもおもしろいよ」などあれば、情報をお寄せください。読んで(見て)追加掲載します。
それでは、今回はこの辺で。
七海でした!