こんにちは、七海です。
魅力的なキャラクターが活躍する物語は、読んでいてとっても引きこまれますよね。
そんな物語を自分が作るとなったときに、欠かせないのがキャラクター設定。
でも、リアリティあるキャラクターを作るのって難しいですよね……。主人公やヒロインまでは上手くいっても、そのほかが残念な感じに……なーんてこともあります。
そこで今回は、私のキャラクターたちのプロフィール(未公開作品の)を使って、キャラクターを生み出すときに考えるといいことをまとめてみました。
キャラクター設定1:基本情報
キャラクター設定はどこから作っていっても大丈夫です。デザイン(見た目)から先に作ってもOKです。
今回はとりあえず、プロフィールを順番に作っていきましょう。男の子1人、女の子1人の設定(プロフィール)を組んでいきます。
まずは基本的な情報から。基本的な情報というのは、ここでは以下の項目のことです。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 身長
- 体重
順番に見ていきます。
最初に「名前」を挙げていますが、どうしても決まらなければ後回しでOK。名づけは結構時間がかかります(人によります。私は時間がかかる/時間をかける派です)。
性別はキャラクターに合わせて決めましょう。
複数キャラを考える場合の男女比は、作品にもよりますので、最初はあまり意識しなくてもいいと思います。
年齢も自分が思っているように決めましょう。
ただ、作ろうとしている作品の毛色と見る人の年齢層は、ちょっと意識してみましょう。
例えば、少年漫画だと、12~15歳の男の子が主人公なことが多いです。もちろん、少年漫画だから男の子じゃなきゃいけないってことはないですよ。
また、今回は十代のキャラを2人見ていきますが、複数キャラが出てくる作品の場合、年齢層をばらけさせるといい味が出ます。四十代のイケてるオッサンを出したり、八十代の優しいおばあちゃんを出してみたり。
身長はなくてもよさそうなものですが、漫画やイラストの場合は、おおざっぱにでも決めておいた方がいいです。描くときの目安になります。
体重は、まあ、お好みで。後から「このくらいかなー」って決めてもいいですよ。今回は「だいたい何キロくらい」って感じで決めておきます。
というわけで、ここまでを踏まえた私のキャラクターのプロフィールは以下。ジャンルは西欧風ファンタジーなので、名前もそんな感じです。
<男の子>
名前:ヨハネス・ベルンシュタイン(愛称はヨハン)
性別:男
年齢:18
身長:170センチメートル
体重:55キロくらい
<女の子>
名前:カロリーナ・グラナート(愛称はリナ)
性別:女
年齢:16
身長:153センチメートル
体重:49~50キロくらい
名前の横に愛称を書いていますが、これは絶対に決めなきゃいけないものではないです。
この二人は、たまたま愛称ありきで本名を考えたので、こんな感じになりました。実際の物語でもだいたい愛称で呼ばれる、予定。
キャラクター設定2:だいたいの性格
次はだいたいの性格を決めていきましょう。「優しい」「明るく活発」「クール」みたいな感じです。
「だいたいの」としているのは、人間の性格は本来、一言で言い表せるものではないからです。
基本的にはおだやかーでニコニコしている人でも、怒るとすごく怖いかもしれないし、不機嫌になるとキツイ言動をしてしまうかもしれませんよね。キャラクターも人間ですから、同じことが言えます。
それでも、キャラのイメージをふくらませるためにベースは決めておききます。そこから色々つけ足したり、実際に話の中で自由に動いてもらってから変更を加えたりしましょう。
ヨハネスくんとカロリーナちゃんのベースの性格は、それぞれ以下のようになっています。
<ヨハネス>
穏やかで明るい性格。優等生。争いごとを好まない。
一人称:「僕」。
<カロリーナ>
冷めた態度をとる。一方で気が強く、負けず嫌い。
一人称:「あたし」
おまけで一人称も決めてあります。
一人称:自分を指す言葉。「私」「僕」「俺」など。
一人称は性格が影響するところです。一方で、「優しい子だけど自分のこと『オレ』っていうのが、ギャップがあっていい!」という場合もあります。
キャラクター設定3:好きな物、嫌いな物はなんですか?
私はキャラクターの「好きな物(こと)・嫌いな物(こと)」もざっくり決めています。本人の性格が結構出ますので。
場合によっては本人の出身地や文化も影響するところです。
考えてみるとキャラクターのイメージが広がります。
というわけで、ヨハンたちも見てみましょう。
<ヨハネス>
好きな物(こと):クネーデル、散歩、読書
嫌いな物(こと):お酒、怒声など
<カロリーナ>
好きな物(こと):お菓子全般、高いところ
嫌いな物(こと):幽霊、他人
キャラクター設定4:長所と短所
就職試験の面接で「あなたの長所と短所を教えてください」っていう質問がありますね。苦い思い出です。
それはともかく、キャラクターたちの長所と短所も決めておきます。特に、短所が上手く表現できると、人間味あるキャラクターになります。
長所も短所も、性格や育った環境などと結びつきます。「だいたいの性格」のあたりも踏まえつつ、ちょっと考えてみましょう。
ここは「作る・設定する」というより「考えを深める」項目です。
ヨハンとリナは以下の通り。ほかにもまだまだ出てくると思います。
<ヨハネス>
長所:優しい、まじめ、気配りが上手、慎重
短所:自己評価が低い、臆病、自分が悪くなくても謝る癖がある
<カロリーナ>
長所:几帳面、時間を守る、決断力がある、情報収集が上手
短所:怒りっぽい、言動がキツイ、言葉づかいが荒い
どうでしょう。二人がどういう人間か、想像できるようになってきたでしょうか。
キャラクター設定5:あなたはどんな人生を送ってきたのか
さて、ここらでキャラクターの来歴について考えてみましょう。
- どこで生まれて
- どういう家庭で育ち
- 今は何をしているか、など
順番に考えてもいいし、決まっているところから埋めていってもいいです。年表を作るのもグッド。
気をつけたいのは、「時間軸」です。「年齢」と言い換えてもいいですね。
「何年前にこういうことがあった」と考える時、うっかり「年齢の計算が合わない!」という事態にならないようにしましょう。
ヨハンとリナについてですが、ここであまり詳しく書くとネタバレになるので、影響の少ない部分だけお見せします。
<ヨハネス>
地方都市で生まれ育ち、13歳で首都の名門校に編入という形で入学。
成績優秀だったが、就職活動の年に色々あって一時ふさぎこむ。
18歳で学校を卒業。その後は、町外れの「家」にカロリーナや仲間たちと暮らしながら、首都の食堂で働いている。
<カロリーナ>
小さい時に両親を亡くす。身よりもお金もなかったので、以降は盗みなどをしてなんとか食いつないでいた。
10歳のとき、首都のパン屋で盗みを働こうとして今の「家」の主に捕まり、そのまま保護される。
現在もそこで生活し、たまに首都の人々のお手伝いをしている。
二人とも、かなり波乱万丈です。ヨハンはかなり割愛しているので分かりにくいですが、やっぱり波乱万丈なんです。
短い物語を書いてみて、キャラ達の人間性を把握しよう
どれだけ設定を固めても、「実際にキャラを物語で出したら、思ってた感じじゃなかった!」ということもあるかもしれません。
そこで、あらかた設定ができたら短い物語を書いて、キャラが動いているところを見てみましょう。
小説の短編みたいに、きちんとしている必要はありません。
4コマ漫画でいいです。なんなら1コマ漫画でもいいです。落書きでも、台本みたいな感じでも……とにかく、キャラクターが動いたらなんでもOK。
実際にお話を書いたら、「あっ、この子こういうふうにしゃべるんだ」などという発見があると思います。大きな発見をしたら、設定に加えてあげましょう。
逆に「この設定いらなくね?」と思ったら削除しましょう。盛り込みすぎもよくないです。何事もバランスが大事。
設定を加えたり引いたりして、実際に動かすことで、血肉を持ったキャラクターが出来上がっていきます。
まとめ
今回は、キャラクター設定について考えてみました。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
キャラクターの設定を考えるのって、大変だけれど楽しいです。
「キャラ設定苦手!」という人は、ここで紹介したことを1つずつ考えてみてください。
そして今回、「漫画・イラスト」を描く場合という前提で見ていますので、もう少し「キャラ設定」の関門があります。その解説については別の機会にいたします。(【2019年4月23日追記】記事書きました)
それでは、今回はこの辺で。
七海でした!