こんにちは、装具と過ごして16年くらい(曖昧)の七海です。
装具、と聞いても多くの人はピンとこないかもしれません。
肢体不自由の患者さんが多い病院に行っていたり養護学校に通っていたりすると日常的に見るものなのですが、そうでないとお目にかかる機会すらほとんどないのではと思います。
装具(この場合は下肢装具)というのは
こういうやつです↓
これをね、足にはめて、ベルトをぎゅっと締めるんです。
そうして装具を着けて歩くことで、私たちはなにも着けずに歩くよりも(多少)安定した歩行ができるようになります。
つまずいて転ぶ危険性も減ります(多分)。
今日は、そんな装具の話。
装着者の目線から、着けててよかったことと困ったことを書いてみます。
下肢装具を着けていてよかったこと
足を痛めにくい
上で書いたこととも繋がります。装具を着けていた方が、足を痛めにくいです。
昔、装具を修理に出していたときだったでしょうか、そのままの脚に靴履いてかたみち30分の道を歩いたことがありました。
数日後、足首痛くなりました。
この事件(?)以降、外出時には装具を履く! を徹底しています。
防具になる
私の装具はプラスチックでできています。
側面のプラスチック部分ならどこをぶつけても痛くありません。
転ぶ・ぶつけることの多い私にはたいへんありがたい防具です。
ただ、正面からぶつけると普通に痛いです。やはり日ごろからまわりに注意して歩くことが大事ですね。
武器になる
いや、武器として活躍したことはないんですが……。
むしろ善き人々に対する凶器になったことならありますが……。
凶器になるということは武器になるということです。
側面・背面などはかたいプラスチックなので、
装具の足で踏まれたり、かかと落としされたりしたらすごく痛いです。
すごく痛いらしいです。
人の足を踏んだことならたくさんあるんです……。
足を踏んでしまった皆様、本当に申し訳ありません……。
下肢装具を着けていて困ったこと
蒸れる
蒸れます。特に夏は、本当に蒸れます。
下手すると装具が水虫の原因の一つになります。
今の私の装具は膝下までなのでまだマシですが、小学校3,4年生頃には太ももまであるものを履いていたので、その頃はもっと蒸れていました。
装具も汗、皮脂等の汚れがついたりカビが生えたりするので、気をつけねばいけません。(経験者は語る)
血行が悪くなる
締めつけるので血行が悪くなります。
冬にはしもやけの原因のひとつに。
このことがあるので、私は家では装具を外して過ごしています。
履き方が悪いと足に当たってこすれる
装具に足がきちんと入っていないと、歩いたときに内部に当たってこすれます。
結果、腫れたり、タコができたり、水ぶくれのようになったりします。
地味に痛いので気をつけているのですが、装具の奥まで足を入れるのが、意外と難しいんですよね。
まとめ
装具と過ごして約16年。私にとっては当たり前の存在ですが、そうでない人がずっと多いだろうと思って、この記事を書きました。
改めて書いてみると、困ったことは、装着者の努力でいくらでも改善できそうですね……。頑張ろう……!
色々ありますが、私(たち)にとって欠かせない足であることには変わりありません。
せっかく作っていただいた足ですから、大事にしていきたいです。
七海でした。