こんにちは、七海です。
絵描き、漫画描きのみなさん。今日も楽しく描いていますか?
最初は純粋に楽しんで描いていても、続けているとそのうちある壁にぶつかる人が多いです。
そう……
上達したい!上達しない!という壁に。
この「上達したい」という悩みについて考える機会がありましたので、今回はそのお話です。
「どうしたら絵が上達するか?」について実体験を元にまとめてみました。
描けば嫌でも上手くなる
いきなり結論。描けば上達する。
それを実感する出来事が、先日ありました。
ちょっとだけ自分の部屋を整理していたんです。そうしたら、中学生のときに描いた漫画がどっさりでてきて転げまわりました。(羞恥心)
思い出深いしあまり捨てたくなかったんですが、あっても部屋を圧迫するだけなので処分することにしました。
とりあえず記録として、特に愛着がわいたものだけデータにしました。
まーツッコミどころ満載です。
でも、それって、上達してるってことです。
さすがに、8年? 9年? 10年? も絵描きやってれば上達するんです。
今上達しないって悩んでいる人たちも、描いていれば上達するんです。
証拠
描けば上達するの証拠画像を一応載せておきます。
たぶん2011年ごろに描いた原稿と、それを見て「こういうの描きたかったんだろうな」と想像しながら昨日今日で描いた原稿を並べてみました。
左がおそらく2011年のもの。右が2019年2月のものです。
2019年の原稿はあえて細かい修正や加工を行わずにアップしてみました。
現在もあんまり上手とは言えませんが(家具の線とか思いっきりななめだし)かなりマシになっていると思われます。……マシになってるといいな。
絵が上手くなりたいなら、まずは美術を学ぼう
とはいえ、「描けば上達する」だけだと
と怒られそうなので、もうちょっと具体的な「絵・漫画の上達方法」を、己を振り返りつつ見て行きたいと思います。
まず、学校で美術を勉強したことが大きかったと思います。
美術と言っても専門的なことをガンガンやっていたわけではないです。
高校で扱う内容程度です。
それでも、クロッキー・デッサン・色の知識・自画像(油彩)等ひととおりのことは習ったので、これを機に絵の上達スピードが上がりました。
知識をつけたおかげで、何を意識してものを描けばいいのかがわかるようになったのでしょう。
自画像制作の授業で、美術の先生に至らぬところを指摘されまくったり、毎時間クロッキーやったりしましたからね。
コミック系のイラストを描く人は、美術なんていらないやい!と思うかもしれませんが(以前の私がそうだった)
絵を描く以上、一度は「美術」に触れておいた方がいいです。特に人の顔をデッサンすることと、絵画をたくさん見て目を養うこと。これをやっておくと、その後、絵を描くのがもっと楽に、楽しくなります。
楽しく上達したいなら模写をしよう
高校2年生のときだったでしょうか。これまた美術の授業でのことです。
ある作品の中に、手をつなぐ様子を入れたいと思っていました。
そこで先生から言われたのが、
でした。
手の写真を見ながらひたすら描きまくった結果、手を描くのがちょっとだけ上手になりました。
模写とクロッキーとデッサンはぜんぜん違いますが、これもある意味、模写で上達したひとつの例かなと思います。
また、一時期、ひたすら好きな漫画やイラスト集の絵を模写していました。
模写すると「この人はこういうふうに服のしわを描いてるのか」とか、「こういう構図にすると迫力が出るな」とかいうことが、少しずつわかってきます。
少しの間、模写した絵の感覚が手に残っているので、それが消える前になにも見ずに絵を描くと、上手くなったような気分になります(笑)
そしてそれを繰り返すと、本当に上手くなります。
漫画の絵は多くの場合、漫画家さんのクセや個性が出まくっています。なので、絵を学ぶという意味ではアニメやゲームの絵の方がいいかもしれません。
漫画の方が身近にあったので、私は漫画を選びました。
あと、漫画の方が安いです。アニメやゲームの設定画集は一冊でウン千円します。
もう一歩前進。写真・資料をガン見しよう
主に背景・風景を描くときの話です。
一番いいのは外に出て実際のものを観察することです。
が、私は視力が低いわ視野は狭いわ、そのせいか立体をとらえるのも苦手でした。
と、ダメな人になっていました。
そこで最近とっている方法が、とにかく写真をガン見すること。
家の写真なら、まず大まかな形をとらえ、それから細部を観察します。天井の梁まで入念に観察します。
見たものを絵に取り入れると、一気にクオリティが上がった感じになります。
自分が持っている写真なら、どれだけ長い時間見ていてもどれだけ近くで見ていても、誰も怒りません。
私のような「見えにくい」場合だけでなく、身近にない建物を描きたい場合にもおすすめのやり方です。
そしてまた描こう
いろいろ勉強して、知識をつけ、イメージもつかんだら、
また描きます。
結局、大事なのは描きまくることです。それもやみくもに描くのではなく、自分に足りないものを考えながら描くことです。
描いて、考えて、学んで、また描いて……この繰り返しで、絵は上達していくものだと思います。
学校に行く、というのも選択肢の一つ
番外編として、ちょっと追記しておきます。【2019年6月16日】
マンガ・イラスト・アニメ等の専門学校。もしくはそれらを扱う大学。最近増えてきましたよね。プロに直接教えてもらえるというのは、なかなかに貴重な体験だと思います。
どうしても早く上達したい! と思っているなら、そういう学校に通うというのもアリでしょう。
注意してほしいのは、専門学校などは学費や教材費が高いということ。そして払った学費に見合うお仕事ができるという保証が(他の分野以上に)ないということです。
だからこそ、学校選びは慎重にしましょう。
「学校行こうか悩むな、迷うな」という人は、資料請求をしてみたり、オープンキャンパスに行ってみたりするといいです。
資料請求は私も学生時代に何度かしました。だいたい無料。なんかすごいぶ厚い冊子が来ます。アニメ雑誌かよ! と言いたくなる表紙の学校もありました。懐かしいですね。
オープンキャンパスは講義の体験があって、少しですが絵のことを教えてもらえます。1、2回行くだけでそこそこ勉強になりますよ。
道具・環境を整える【2019年9月16日追記】
絵の上達とは少し違うのですが、これも大事だと思うので追記しておきます。
道具と環境、つまりあなたが使っている画材や、制作に取り組んでいる机などを少し変えてみるというのも、上達に繋がる1つの手段です。
自分の手になじまないペンをいつまでも使っていても、指に負担がかかるだけです。
高さが合わない机を使い続けても、体がつらいだけです。姿勢がゆがんだ結果、絵そのものがゆがんでしまうこともあります。
思い当たる節があるなら、思い切って道具を買いなおしたり、環境を整えたりしてみましょう。ストレスなく絵が描けるようになれば、上手になるのも早くなります。
このブログでも、絵を描くための道具やちょっと便利(かもしれない)な小技をいくつか紹介しています。参考にしてください。
まとめ
今回は絵の上達方法について考えてみました。いかがでしたでしょうか。
描けば上達する!に帰結したので、身も蓋もない感じになってしまいました。すみません。でも結局これが真理だと思います。
描いて、考えて、学んで、描きましょう。少しずつ上手になっていくのがわかれば、絵を描くのがもっと楽しくなりますよ。
それでは、今回はこの辺で。
七海でした!