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トレース台の使い方、選び方などを考える。

トレース台
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日々絵を描いているみなさん、こんにちは、七海です。

トレース台ってご存知ですか?
名前のとおり、図面や絵などをトレース(転写)するときに使う台です。近頃は、イラストなどを描くときにも使われます。

使ってみたいなあ、という絵描きさんも多いでしょう。買おうかな……と思いはじめている方もいらっしゃるでしょうか。

しかし最初は、「聞いたことはあるし、なんかみんな便利だって言ってるけど、買おうかどうしようか……でも高いんだよねえ……」なんて、悩んじゃうんですよね。

私もノリと勢いで買うまではそうでした。

そこで、今回はトレース台についてのお話。
「トレース台ってなんぞや?」というところから、「何を選べばいいの?」というところまで、トレース台初心者の視点で書いてみました。

七海
七海
トレース台選びの助けになれば幸いです!

※イラストや漫画を描いている人向けのお話です。(「【初心者向け】漫画を描くときに使う道具たち紹介【アナログ】」の記事もよければ参考にしてください)

トレース台ってなんでしょう? トレース台の使い方いろいろ

トレース台(トレス台)とはこういうやつです

トレース台

ぱっと見は、薄くてちょっと重い板。電池を入れたりコンセントにつないだりしてから電源を入れると、白い部分が光ります。

その上から紙を2枚重ねると、光で透けて下の紙が映るようになっています。こんなふうに。

光に透かしたキンクマハムスター
七海
七海
写真が見えづらくてほんっとすみません……。

使い方1:イラストなどの清書・ペン入れ

上記のとおり、紙を2枚重ねた状態でトレース台を光らせると、下の紙の絵が見えるようになります。

すけた下の絵に沿って上の紙にペン入れをするというのが、絵を描くときのトレース台の主な使い方になります。

下書きを別の紙に描くので、消しゴムをかける必要がないのが大きなメリット。

また、うっかり途中でミスしても下書きがそのまま残っているので、やり直しが簡単です。

使い方その2:濃度の濃いスクリーントーンを貼るときに、下の原稿が見えるようにする

タイトルそのまま(こら)

漫画などで使うスクリーントーン。

スクリーントーンを使うとき、まずは台紙ごと原稿に重ねて、貼りたいところよりやや余分に、シール部分を切り取ることになります。

影などの表現に使われる61番くらいなら、光がなくても下の原稿が見えるのですが、網点が濃いものだと下の絵が見えなくなることがあるのです。

七海
七海
トーンの濃いだけでなく、台紙がぶ厚すぎるせいで下の原稿が見えなくなる、なんてこともあります。

そういうときにトレース台で下から光を当てると、原稿がくっきり見えるようになります。スクリーントーンの切り取り作業がぐっと楽になるわけです。

ただし、下にカッティングマットを敷いた状態だと光が通りません。そのため、トレース台用の透明なカッティングマットなんてものがあります(通常のものよりやや値が張ります)。

濃いめのスクリーントーンを使う人は、購入を検討してみてもよいでしょう。

七海
七海
目が悪いと薄めのスクリーントーンでも線が見えにくくて苦労するので、たまにこの方法を使います。

使い方その3:デッサン狂い発見器

自分で絵を描く人は、自分で描いた絵をなんでもいいので裏返しにして、光に透かしてみてください。(できれば人物画が○)

電灯でも、昼間なら窓の光でもいいです。

どうでしょう? おかしいところがありませんか?

私も仕組みは知らないのですが、絵を裏側から見るとデッサンの狂いが発見しやすいんです。

これを利用して、清書前に下書きのデッサン修正をすることがあります。便利!

使い方その4:傾斜台として使う

使い方もへったくれもない!

って感じですが。

電源を入れずに、ただの台としても使えます。

高さの調節ができるタイプだと、猫背になりにくいのでそれだけでも重宝します。

トレース台の選び方

Amazonなどでトレース台を検索すると、結構な数の商品が出てきます。

はじめてだと、

どれを選べばいいのかわからない……

ってなるので、自分が買ったときのことを振り返りつつ、トレース台の選び方について考えてみます。

厚さ:近頃のトレース台は薄いよ!

調べていると、昔のトレース台は結構やぼったかったようです。

今ごろのトレース台はどれも薄いです。うちで使っているものは厚さ8ミリ。(保護シートを含めても10ミリ=1センチになるかならないか)

ほかのトレース台も厚さは似たり寄ったりなので、選ぶ時にはあまり気にしなくてもいいかもしれません。

光源:LEDがおすすめ。ただし眼精疲労には注意

LED使用のものと蛍光灯使用のものがあります。

蛍光灯使用のものはトレース台がむちゃくちゃ熱くなるし、省エネでもないので、よほどのこだわりがない限りはLED使用のものを選ぶとよいでしょう。

ただ、明るいぶん目への負担がかかるので、体と相談しながら使いましょうね。(おのれに言い聞かせるように)

長時間作業する人は、光の強さが調節できるタイプを買って、調節しながら作業する、というのも一つの手です。

電源:電池タイプとケーブルタイプ

電池を入れて使うタイプと、ケーブルをコンセントなりパソコンなりにつないで使うタイプがあります。

正直一長一短だと思います。好みや作業スタイルでどちらを選ぶかが変わってきます。

ちなみに私はコンセントにケーブルをつないで使うタイプにしました。電池の買い替えや処分が面倒だな……と思ったので。

ケーブルタイプの難点(2019年11月7日追記)
  1. 使うときに毎回ケーブルをつなぐのが少し面倒
  2. ケーブルの線に足を引っかけることがある。席を立つときは要注意

サイズ:よく使う紙より大きいものを

トレース台はサイズも数多あります。よく見かけるのはA4,B4,A3あたりでしょうか? A2なんてものもあります。

めやすとしては、使う紙より大きいサイズを選ぶことです。

A4の紙をよく使うなら、トレース台のサイズはB4以上。

七海
七海
より細かく言うと、B4A3がベターと思われます。それ以上のサイズになると、今度は大きすぎるので……(作業スペースの広さにもよりますが)

ぴったりのサイズを買ってしまうと、紙を台の上で回転させることができなくて窮屈です。紙の端が折れてしまう事故にも繋がります。

その他

使い方の項目でも描きましたが、傾斜がつけられるようになっているタイプだと猫背になりづらくて作業が楽です。

七海
七海
(角度を最大にしても、猫背になってしまう人もいます)(どうにかしたい)

そして最後におすすめのトレース台

上記のことを考えながら、私が選んだトレース台は、

「トライテック」の「トレビュアーA3-500-01」です。一目瞭然ですがA3です。

紙の端が折れる事故が減りました。

高さ調節可能・光の調節可能でとっても使いやすいです。おすすめー!

トレース台は必要?

トレース台の難点は以下の2点でしょうか。

  • 高価なこと
  • 場所をとること

特に値段は重要ですよね。サイズの小さいもの・安いものなら3000円くらいで買えますが、B4~A3でちゃんとしたものを買おうとすると、1万円近くなってしまいます。

トレースと傾斜のために1万円、と考えると、ちょっと購入をためらってしまいますよね……。

結論、無理に買う必要はないです。

ただ、あると便利なのは間違いなし。アナログで絵を描いている人で、

  • 消しゴムかけだるいなー
  • 人物の顔のバランスがおかしいんだけど、どこを直したらいいのかわからない…

などと悩んでいる人は、買って損はないと思います。

まとめ

というわけでトレース台のお話でした。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

私自身、トレース台を買ってまだ日が浅いので、使い方等いろいろと開発中です。また思いつくところがあったら、追記しようと思います。

少しでも楽しい絵描きライフを送れるよう、試行錯誤していきましょうね。

それでは、今回はこの辺で。

七海でした!