こんにちは、七海です。
突然ですが、風景描くのがとても苦手です。風景というか背景が苦手です。そういう人は私だけではないと思います。
そんな私たちでも、実際の写真を見ながら描くと、ちょっと上手に仕上がった気がするものです。いつもよりうまく出来ると、やっぱり嬉しいですよね。そしてこれは、風景に限ったことではないのです。
今回は、作画に使える本や写真集をご紹介します。
手ごろなものからマニアックなものまで揃っています。
なお、私の作風の都合上、海外(ほぼヨーロッパ)に偏っています。大目に見てあげてね。
こちらもよければどうぞ。
中世ヨーロッパの町と村―そのデザイン、アメニティ、プランニング
ヨーロッパの古い町並みと村の風景の写真が載っている本。ドイツ方面から北欧やギリシャまで、この一冊あれば町並みと家の外観については十分知れます。
町の歴史や都市構造の話に触れたコメントも載っています。知識の補完をすると思って目を通してみるのも面白いでしょう。
建物内部の写真はほとんどないので、不足と感じる場合は別の本やインターネットなどで補うのがおすすめ。
また、合間合間のコラムでは、ヨーロッパの都市計画・構造の長所と日本の都市計画の問題点について触れています。背景の作画資料という目的で購入したならあえて読む必要はありませんが、興味がわいたら目を通してみてもいいでしょう。
(なるほど、と思う部分もある一方、日本とヨーロッパじゃ気候も生活の仕方も違うから、ヨーロッパを参考にすればいいと安易には言えない……言えないよ……と思いながら読んでいました……)
作画資料として気になるところを挙げるとすれば、大きくて重いという点でしょうか。作業机の傍らに置いて見ながらかきかき、というようなことは、相当なスペースがないと難しいです。
イメージが湧かなくて困ったときにざっと目を通す本、という印象です。
図説 英国貴族の城館 カントリーハウスのすべて
みんな大好きふくろうの本シリーズ。手ごろなサイズ感とお値段、私も大好きです。
題名の通り、イギリスの貴族の城館――カントリーハウスについて豊富な写真とともに解説してある本。内部の写真が豊富。厨房やお風呂、洗濯場、トイレの写真まで揃っています。
きらびやかな装飾やおしゃれなたたずまいを見ているだけでも楽しい一冊です。
解説文では、(さわり程度ではありますが)英国貴族の生活についても触れてあるので、そちらの知識が全くない人には参考になると思います。
背景ビジュアル資料12 ヨーロッパの邸宅・宮殿・教会
副題にある通り、ヨーロッパの邸宅、宮殿、教会、その他公共施設の写真がぎっしり詰まった一冊です。
本当にぎっしり。文字通り、ぎっしり。外観だけでなく、内部や柱の装飾、調度品のアップまで様々な写真がページいっぱいに並んでいます。漫画やイラストの背景に悩む人々にうってつけのシリーズです。
ただ、紙面に隙間なく写真が並んでいるので、人によっては見づらいと感じるかもしれません。
背景ビジュアル資料シリーズはたくさん刊行されています。ネット上で中を覗き見することもできるので、それをざっと眺めてから買うかどうかを決めてもいいと思います。
民族衣装
世界各地の民族衣装(を着た人々)の絵と解説を掲載した本。手軽に持ち歩けて開ける文庫本です。
西洋方面だけでなく、中東各国やオセアニア、アフリカまで網羅してあるのはポイント高いです。少しですが日本もあります(日本の服装に関しては、もっと正確で詳細な資料がほかにあると思われますが……)。
一部、検証不十分で矛盾のある絵もあるようですが、歴史ものでもない限り作画資料として使う分には問題ないです。
続刊もあります。アジア方面がじゃっかん強化されている、気がする。
100年前の写真で見る世界の民族衣装
ナショナルジオグラフィック日本版の本。そう書くと謎の安心感があります。私だけでしょうか?
ナショナルジオグラフィック社が撮影した、100年前の世界の人々の写真が収録されています。ほとんどが白黒ですが、当時の人々の貴重な姿を知ることができます。
絵だとなんとなく曖昧な部分も、写真だとよく分かることがありますので、このような写真の本も一冊あると作画の助けになるでしょう。
解説文や特集も、各民族の暮らしや服飾について割としっかり書かれています。記事それぞれの筆者ごとに「推し」の地域があるのか、文面から熱意が伝わります。
「日々の生活」「特別な日」「高貴な人々」などカテゴリー分けされているので、探しやすいのもポイント。
ゲームの画集
カッコいい鎧の騎士が描きたい! ゴツいモンスターが描きたい! などというときに役立っているのがゲームの画集。キャラデザインに悩んだとき、参考にするといいでしょう。
最近のゲームはグラフィックの美しさや細やかさを売りにしているものも多いですから、勉強になります。模写や練習の素材として使おうとすると、プロの恐ろしさを知ることになりますが……。
値が張るものが多いので、購入は慎重に。
個人の絵柄や作品そのものの好みにもよりますが、私のおすすめは『GRANBLUE FANTASY』(グラブル)のGRAPHIC ARCHIVEシリーズです
まとめ
いかがでしたか?
全体を眺めてみると、やや高価な本の紹介が多くなったかもしれませんね(申し訳ないです……)。
しかし、私が実際に買って「これは使えるぞ」と思ったものばかりです。なので、そこは大目に見てあげてね(二回目)。
紹介した以外にもたくさんの本が世に出ています。この記事を参考にしていただきつつ、自分にあったものを見つけられれば、漫画の作業や絵を描くこともより捗るのではないかと思います。
それでは、今回はこの辺で。
七海でした!