こんにちは、七海です。
今回は「漫画の描き方とかそんなん全然知らないよ!」という方々にお送りする記事です。ざっくりとした漫画の描き方をまとめていきたいと思います。
全然知らない人だけでなく、
と悩んだ人も、一度ここでざっくりした手順を振り返ってみてください。
道具の説明をした記事は以下からどうぞ。
漫画の描き方【手順全体の確認】
さて、基本的な漫画を描く手順は以下のようになります。
- プロットを作る
- ネームを切る
- 下書きをする
- ペン入れをする
- 消しゴムで下書きを消す
- 仕上げ
今回はほぼアナログ(手描き)で進めていきます。パソコンではなく紙とペンとインクを使います。
それでは、ぼちぼちいってみましょう。
プロットを作る
プロットとは、お話のおおまかな流れを文章で書いたものです。
コピー用紙やノートにざかざかっと書いていきます。
スタイルや書き方は書き手さんによって変わります。
- ざっくりとした流れを矢印でつないで書く
- 大まかなページ数で区切ってあらすじを書く
- 台詞や場面までめっちゃ細かく書く
どんなスタイルでもOK。正解はありません。やりやすいのが一番です。
私もやり方はコロコロ変わっています。今も模索中。
ちなみに、一番最近書いたプロットはこんな感じ。
ある読みきり漫画のプロットです。
これはかなり大雑把な方なので、一ページで済んでいます。細かく書くときは、見開き1~2ページくらい使います。
プロット以前のアイデア出しや設定作りなどは、こちらも参考になるかもしれません。よろしければどうぞ!
プロットの書き方の詳しい記事も書きました。
ネームを切る
プロットができたら、それをもとに、「ネーム」を作ります。
ネームとは、漫画の下書きの下書きのようなものです。
コマ割り、人物と吹き出しの配置などをおおざっぱに決めたものです。
このネームを作ることを「ネームを切る」といいます。
コピー用紙などに描いていきます。
ここで重要なのは、本を見開きにしたときの見え方を意識して描いていくことです。(一般的に出回っているコミックスのような漫画を描く場合)
紙を横向きにして二分割して描いたり、紙を二枚くっつけてテープで仮止めしてから描いたりすると、そのあたり把握がしやすいです。
好きな漫画をじっくりながめて参考にするのも良いと思います。
私からもネームを提出。参考まで。
このネームでは、漫画原稿用紙と同じ枠やトンボを描いた紙をコピーして使っています。
この後トレースする前提で描いているので、ネームとしては細かい方だと思います。
1:プロット~2:ネームまではスピードが命です。ここにあまり時間をかけていると後の作業が辛くなるので、早く仕上げるようにしましょう。特にネームは直すことが前提ですので、最初は書き切ることを目標にしましょう(自戒)
ネームが最後まで描けたら、数時間~一晩寝かせます。
寝かせたネームをもう一度見直します。「あれ、ここ変だな」とか「ここはもうちょっとこうした方がよくなるぞ!」とか思うところが出てくるので、直します。
下書きをする
そこそこ納得のいくネームができたら、いよいよ漫画原稿用紙(もしくはケント紙など)に下書きをしていきます。
鉛筆もしくはシャーペンで、ネームをもとに描いていきます。定規を使ってコマを割り、人物の表情や背景、小物まで描きこみます。
自分がペン入れできるくらいまで描き込みましょう。
今回の下書きはこんな感じ。ところどころいらない線が入ってるので、あんまり良くない例です。
ペン入れをする
つけペンとインク(とミリペンなど)を使って、下書きの上からペン入れしていきます。
このとき、下書きをなぞろうとしない方がいいです。
というか、下書きを厳密になぞることはほぼ不可能です。ペンが思ったように動いてくれませんので。
下書きをもとに新しい線を描くくらいの気持ちで、勢いよくいきます。
引き続き原稿を提出。基本コマの枠線から描きます。
絶対ではないですが、吹き出しや書き文字で枠線と重なるものがあるときは、それらも先に描いておくと安心です。
コマや人工物などの直線は必ず定規を使って描きます。
右利きの人は左上から、左利きの人は右上からペン入れをしていくと、インクが手につくなどの事故が防げます。
終わったところ。
ところどころはみ出しているのは、後で修正するので問題ナシです。
消しゴムで下書きを消す
ペン入れが終わったら、ひとまずインクをしっかり乾かします。
乾かしたら消しゴムをかけて、下書きの線を消します。紙をぐしゃっ!としてしまわないように気をつけましょう。
なお、消しゴムかけがしんどい場合は、トレース台や水色のシャーペンを使うことを検討してみてください。
仕上げ
下書きの線がきれいに消えたら仕上げをします。
黒い部分を塗る(ベタ)→はみ出した箇所などを修正する→スクリーントーンを貼る
という順番がベターです。
ベタ
黒い部分を黒く塗ります。細かいところはミリペンなど、範囲の広いところはマーカーや筆などで塗るのがおすすめ。
デジタル仕上げの人は、バケツツール(塗りつぶし)で黒くしてしまうのもアリです。
ところどころ白い部分やグレーにする個所を残しておくと、メリハリがでます。
わざわざ「人と物の」って書いてるのなんで? と思われるかもしれませんが、次の項目で謎が解けます。
修正・スクリーントーン
はみ出しやミスを直して、スクリーントーンを貼ります。
スクリーントーンは必須ではありませんが、グレーの表現や模様(テクスチャ)を使いたいときに貼れると便利。
ここまでの作業が一段落するとこんな感じです。だいぶん漫画になっていますね。
今回、最後のコマの全面ベタはデジタルで塗りつぶしました。
漫画の完成!
ここまで出来たら漫画原稿の完成です。インターネットに公開するなり、新人賞に出すなりしてみましょう。
おまけ。文字を入れてみました。
アンチック系のフォントを使ったり一部でフォントを変えたりすると、クオリティが上がります。ついでに気分もアガります。
参考になる外部サイト
出版社などのサイトも見てみると勉強になります。
このあたりが詳しくてよさげです。少し前まで「新コミ まんが家養成講座」という良ページがあったのですが、今は見られなくなってしまいました……。
デジタルで描く人はこちらも参考になります。
まとめ
とっても駆け足でしたが、漫画の描き方を説明させていただきました。
もうちょっと詳しく掘り下げた記事も、また別に書きたいと思っています。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
それでは、今回はこの辺で。
七海でした!